これは、大学生の頃にあった出来事である。
当時の私はキャンプに興味があり、ホームセンターに入り浸っていた。俗にいうキャンプ初心者である。
そこでは真新しいガジェットの数々など興味を惹かれるものが多く存在し、その日はステンレス製のコップを探して私は訪れた。
しかし、いざコップ売り場に来るとガラス製のものなど様々な種類のコップが陳列されており、実際にどの商品を選ぶか調光してしまった。
その時、横から目の前のコップを取ろうと手が伸びてきた。
私はコップに夢中で人の気配など忘れきっていたため驚きはしたものの、驚きの反動で手のの伸びてきた先を見た。
すると、言葉では表せれないほどの衝撃が私にはしる。
可愛すぎる女性がいた。
驚きの中で心が躍る私は何故か咄嗟に女性と同じ種類のコップを手にとった。
心の中ではこのコップにしよう!!と決心した。
実際にその場で女性に声をかけなかったのは後悔したが、女性もホームセンターまで来て男に話されるのも嫌であろう。
私は、「今日のキャンプは良いものになるぞ!」という気持ちで軽やかにキャンプ場へと向かうことにした。
車を走らせ今日のキャンプ地に到着する。
テントを張り、食事を作り、楽しいひとときを私は過ごした。
午後9時ごろであろうか。
私はキャンプ場に設営された簡易トイレへ洗い物などを済ませるために向かう。
すると、そこにはホームセンターで出会った女性がいたのだ。
私は暗闇の中話しかけられる女性の気持ちを考え、声はかけないようにした。
トイレを済ませ、コップを洗おうと洗い場に向かうと、まだ女性はいたのである。
良いことか悪いことか洗い場は狭く3つしか蛇口はなく。
ほぼ隣同士で洗い物をすることになった。
当然だが、女性との会話はあるわけはない。
しかし、突然のことである。私がコップをらう際に、女性から「そのコップ可愛いですね」と声をかけられたのである。
私は、会話をしても良いという合図だと受け取り、コップから始まる会話で仲良くなろうと努力した。
その日の洗い物ほど時間を短く感じたのは初めてだろう。
その日のキャンプは長くなった...。
ちなみにムフフなことはしてないよ。